法律の専門家としては、弁護士・司法書士・税理士・行政書士などが挙げられますが、不動産相続に関する相談をどの専門家に対して行えば良いかお悩みの方もいらっしゃるかと存じます。
本記事では不動産相続を司法書士に依頼することのメリットについて解説していきます。

司法書士に依頼した方が良い場合とは

相続に関しては、上述のように数多くの法律家が存在するものの、各専門家の関与することができる範囲はそれぞれ異なります。
司法書士は登記の専門家ですので、法務局での登記手続きを行うことができることはもちろん、相続人間で行われた遺産分割協議の内容をまとめた「遺産分割協議書」などの法的書類の作成、相続人の戸籍調査など様々な手続きを行うことができます。

なお、相続人間で遺産分割の方法や内容について合意することができていない場合における交渉や遺産分割調停などの手続きは、弁護士に依頼することが必要となります。
また、相続税の申告等を行う場合には、税理士に依頼することが必要となります。
そのため、相続人間で遺産分割割合についてもめていない場合は司法書士に依頼した方が良いといえます。
特に、不動産が含まれる場合には相続登記手続きまで引き続き依頼することが可能です。

もっとも、司法書士は、各専門家とのネットワークを有している場合も多く、必要に応じて他士業を紹介することも可能ですので、相続についてお悩みがある場合、まずは司法書士に相談することがおすすめです。

不動産の相続手続きを司法書士に依頼するメリット

①ワンストップサービスをうけることができる
不動産を相続によって取得する場合、相続人間で成立した協議の内容を第三者に示すために、遺産分割協議書の作成が必要となる場合があります。
また、遺産分割によって不動産を取得した場合、登記の名義人は被相続人のままになっていますので、相続を原因とする登記名義の変更手続きを行う必要があります。
不動産の相続に関してお悩みがある場合、早期の段階から司法書士に相談を行っていれば、不動産相続に関する遺産分割協議書の作成から、不動産の相続手続きまでワンストップのサポートを受けることが可能となる点で、司法書士に依頼するメリットは大きいと言うことができます。

②不動産の売却についても相談することができる
司法書士は不動産登記の専門家ですので、不動産売却に関する実務にも精通しています。
遺産分割により取得した不動産を売却することを予定している場合、司法書士に相談をすれば、売却までを見越したサポートを受けることもできますので、この点でも司法書士に依頼するメリットは大きいと言うことができます。

③弁護士に依頼した場合よりも費用を抑えることができる
弁護士は相続人間で紛争が発生している場合、その紛争解決のための交渉や調停手続きにも対応することができますので、その分依頼費用が高いケースが多いです。
他方で、遺産分割の方法や内容について相続人間で合意が成立しているのであれば、その後の遺産分割協議書作成や登記についての手続きは司法書士にて対応することが可能であり、弁護士に依頼するメリットはあまりありません。
遺産分割の方法や内容について相続人間で紛争が発生していないのであれば、弁護士よりも司法書士に依頼した方が、費用面でメリットが大きいと言うことができます。

不動産相続に関することは相澤司法書士事務所にご相談ください

相澤司法書士事務所では、不動産相続に関するご相談を承っております。
お悩みの方は、お気軽に一度お問い合わせいただければと存じます。